地図と手紙

近所のリサイクルショップで数通の古い手紙を購入した。
消印を見たところ、一番古いものは1940年代のもののようだった。

それぞれの手紙の宛先にはいずれも同じ住所が書かれており、実際にGoogleMapsなどで調べてみたが現在の地図には載っていない地名だった。

自宅の近くに似た地名の土地があるため興味を持ち、図書館で当時の地図を借りて調べてみたところ、現在は別の地名であり実際に徒歩で行ける距離の場所だった。

さっそく手紙の宛先に書かれていた番地をたずねてみたところ、真新しいマンションが建っているだけだった。

この作品は宛先の住所があった当時の地図と現在の地図をそれぞれアクリル板に印刷して重ね合わせたもの。